ジャスポ最終結論



ジャスポの最終結論
使用したラケットはチューブオフェンシブWRBです。
木材ラケットならでは打球感の良さと、
適度な反発力を持った扱いやすいラケットです。

木材の感覚が好みで、
ボールの威力と安定感を両立させたい
攻撃重視のハードヒッターにオススメの一本です。

はじめに
次々と新ラバーを送り込んでくるドイツメーカー。
そのなかでも、大ヒットラバーニンバスシリーズを中心に、
威力と使いやすさを兼ね備えたラバーを開発しているのがTIBHARです。

稀代のオールラウンダー、
サムソノフが契約選手であることでも有名です。

そのTIBHARからも、ついに「スプリングスポンジ(!?)」
を搭載したラバーが登場しました!

本家テナジーはもちろん、
「アンドロ製スプリングスポンジ」
を搭載したヘキサーも人気を集めています。

今後、スポンジの主流は
「スプリングスポンジ」になりそうな予感です。

そのなかで、ジーニアスはあの天才サムソノフが認めたラバーです!

期待せずにはいられない!!
先行するテナジー、ヘキサーに比べてどうなのか!?
要チェックのレポートです!

ドライブのスピード・回転量・コントロール性について
触った感覚や、軽く打った印象では、
テナジー・ヘキサーに比べソフトなラバーです。

そのため、

「従来のドイツ系テンションラバーのように、
スピードとコントロールが特徴だろう」


という第1印象を持ちました。

実際、軟らかく食い込みやすいため
軽い力でも十分なスピードを出すことができました。

しかし、ドライブを打ってみるとその印象は一変しました!

めちゃくちゃ回転がかかる!!

これまでは「柔らかいラバー=スピード、扱いやすさ」
というイメージですが、ジーニアス最大の武器は回転力でした!

何せ、練習相手がブロックをしていてオーバーミス連発でした。

恐らく、

ドイツ系テンションラバーとは思えない回転がかかっていた

のだと思います。

ドライブの伸びも圧巻でした。

もちろん、

しっかりと回転がかかるため安定感も抜群で、
「振れば入る」というレベルの高さでした!


では、テナジーやヘキサーと比べてどうなのか!?

まず、スピードです。

やはり、スポンジが軟らかいため
テナジーやヘキサーには劣ってしまいます。

スピードではヘキサーが一歩リードしています。

ただし、決してスピードが出ないというわけではありません。

従来のテンションラバーを使用している人には
違和感無く使えると思います。

また、

放物線が上向きでボールが持ち上がりやすいので
「飛ばない」という印象は全くありません。


次に、回転です。

回転性能は3枚のなかでトップクラスです。

特に他の2枚に比べスポンジが軟らかいため扱いやすく、
強打でもつなぎでもしっかりと回転をかけることができます。

プレー中のどのような場面でも、
安定してしっかりと回転をかけられる


というのがジーニアスの大きな武器だと思います!

最後に、コントロール性能です。

これは、

ジーニアスが断トツで使いやすかったです。

ボールの重さはテナジーに譲りますが、
テナジーはやや扱いに気を使います。

ジーニアスはテナジーと同等の回転性能で
扱いやすさは大きく上回っています。

結論としては、

威力、総合力のテナジー、
スピードのヘキサー、
回転と扱いやすさのジーニアス、

ということになると思います。

ちなみにスポンジは軟らかめですが、
スマッシュも打ちやすかったです。

程よく食い込むことで安定感が、
しっかり反発することで威力が生み出されている印象でした。

攻撃面全体の印象としては「威力」よりも
「バランス」のラバーであると思います。

サムソノフ選手のプレーをイメージしていただければ、
分かりやすいと思います。


ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
バランスが良く、オールラウンド性能に優れたラバーであるため、
守備技術もある程度オールラウンドにこなすことができました。

やや、軟らかめのラバーなため、
守備技術で1番不安があったのはツッツキです。

柔らかいラバーは、
どうしてもツッツキが浮き気味になりがちです。


しかし、ジーニアスはしっかりと回転がかかることもあり、
柔らかいラバーにありがちな「ボヨーンとボールが飛び出す感じ」は
少なかったです。


回転のかかった、打球点とスピードの速いツッツキは
試合の組み立てには必要不可欠な技術です。

ジーニアスは回転力、コントロール性の高さ、
飛びの良さと三拍子揃ったらバーなので、
そのようなツッツキもやりやすかったです!

ただし、

「もっと」を考えて力んでしまうと、
ボールが「ボヨーン」と浮き上がってしまうので、
注意が必要です。


特に、硬いラケットに合わせた場合や、
ボールタッチが強めの方は十分に注意しましょう!

ブロックは、伸ばすブロックや、
カウンターブロックとの相性が良かったです。

トップシートの球持ちの良さと、
スポンジの食い込みの良さが相まって、
威力だけでなく安定感も抜群でした!!


変化のつけやすさという点では、
サイドスピンを入れたブロックでも
その性能を遺憾なく発揮してくれます!

逆に、やや気を使うのが止めるブロックです。

スポンジの軟らかさと、スポンジの食い込みの良さが相まって、
相手のドライブの威力が強い場合には、
ボールがヘキサー以上に浮き気味になってしまいます。

ヘキサー同様、体を使って押さえ込むように
ブロックするのが解決策だと思います。

しかし、伸ばす・カウンターという
「攻めるブロック」の方がやりやすく
効果的でもあるので、そちらを多用し、

アクセントとして止めるブロックを
混ぜていくのが良いと思います。


ヘキサー同様、ブロックにおいて
テナジーのような「間」はありませんでした。

どちらかというと、従来のドイツ製テンションラバーと
同じような打球感であるため、
新スポンジに不安を感じている人でも
問題なく使用できると思います。

逆に、これまで硬めのラバーを使用していた人は
力の入れ方(抜き方)や角度調節などに
気を付けたほうが良いと思います。

サービス・レシーブのスピード・回転量・コントロール性について
サービスは好みが分かれるかもしれません。

まず、回転量については万人が認めるところだと思います。

抜群の切れ味を誇っており、
回転のかけやすさはテナジー・ヘキサー以上です!


では、どこに不満があるのか!?
それは、サービスの長さです。

スポンジが軟らかいため、
どうしても回転をかけたサービスの場合食い込み、
反発して飛距離が出てしまいます。


そのため、ラリー戦よりも
台上での細かい展開を好む選手にとっては、
悩みどころになるのではないかと思います。

もちろん、ボールタッチに自信がある人であれば、
問題なく使用できますし、薄く当てたり、
回転量を抑えたりすることによって
短くコントロールすることも可能です。

台上技術においてやりにくさはないので、
サービスさえ工夫すれば強い武器にはなるでしょう。


一方、ラリー戦などの大きな試合展開を好む人にとっては、
サービスに回転がかかる、飛距離(スピード)が出る
というのは大きなメリットになると思います!

何と言っても圧倒的な回転量があるので、

「相手につながせ、そこからラリー戦にもっていく」

という展開がかなりやりやすかったです!!

そのなかでショートサービスを出せば、
仮に多少長くなってしまったとしても
振り幅の大きさで相手の意表を付くことができます!


ラリー志向の型には正にうってつけのラバーだと思います。

自分の技術や戦型と相談してみてください。

しかし、

回転量が大きな武器

であることはプッシュしておきたいと思います!

レシーブでも安定したプレーを行うことができました。

フリックは、豊富な回転量と球持ちが良いおかげか
安定感がありました。

スピードという面では
テナジー・ヘキサーに一歩譲るので、

決めにいくつもりよりは先手を取るつもり

でフリックを使用すれば良いと思います。

どのような場面でも「回転がかかる」ことにより、
安定したレシーブを行うことができます。

その心理的な余裕は大きく、
常に攻める気持ちを持ってプレーする余裕につながります。

「ドライブしようと思ったが、
思ったよりもサーブが短いので、
速いツッツキに切り替えよう」


「ストップしようとしたが、
相手のサーブが浮いたのでフリックしよう」


という感じで、無理なく技術を切り替えることができます。

そうすれば、当然先手を取れるだけでなく
ミスを減らすことにもつながります。
この差は大きい!


メリットについて
ピード、回転、コントロールのバランスが高いうえ、
回転量がさらに増しているのが最大のメリットです!!


テナジー・ヘキサーに比べ癖が無く、
レベル、戦型を選ばす多くの人が使用できる
オールラウンド性能の高さも見逃せません!

デメリットについて
これまでのドイツ系テンションラバーに比べ、
回転以外で大きく変化した点はないため、
やや個性が薄いです。


一発の威力という点ではテナジー・ヘキサーに劣ります。

また、スポンジが軟らかいゆえの弱点もあります。

こんな貴方にお奨めしちゃう
初心者以外のすべてのプレーヤーにオススメです。

打って良し、守って良しのオールラウンドラバーなので、
試合のすべての場面で安定感のあるプレーをすることができます。


特に、一発狙いのハードヒッターよりは
ソフトなボールタッチのオールラウンダーが使用すると、
天才的なプレーをすることができるのではないかと思います。

ジーニアスの回転性能に魅力を感じている人はもちろん、
ミスを減らしたい人、オールラウンドなプレーを目指している人は
とにかく1度お試しください!

ジーニアス(天才)という名前の理由が分かると思います。

個人的には一昔前のスレイバー、マークV、
少し新しくハモンド、カタパルトのように
定番ラバーになる力を持ったラバーだと思います!


威力のテナジー。
バランスのヘキサー。
回転力のジーニアス。

第三世代のラバーは戦国時代に突入しそうです。
果たして、あなたの選ぶベストパートナーは!?

(2009/11/27)

ジーニアス(赤/MAX)はこちらのページから購入可能です。