ラバー重量測定
DY-6(パッケージ) DY-6(カット前のラバー)
重量を測ってみました。パッケージから出したばかりの重量は写真(右)のとおり。

カット前→カット後の重量は下記のとおりでした。
●赤2.2mm 『62g』→『48』

開封前のラバー重量は次のとおり。
●2.2mm赤(88g)、黒(89g)
●2.0mm赤(80g)、黒(84g)
●1.8mm赤(79g)、黒(80g)
※パッケージ(紙)にも重量差がございます。
※上記の重量はレポート作成時に測定した値になります。
パッケージの仕様変更により、現在製造している商品との重量に差が出る場合もございます。

グルー効果
Before(グルーイング前) After(1回目)
After(2回目) After(3回目)
DY-6のグルー効果は写真のとおり高いです。
1回目から「プクゥ〜」と、膨れて、3回目塗る時には、高弾性ラバーじゃないのか?と、思うくらい反り返っています。
反発力の弱い中国製ラバーも、これほどグルー効果が高まればスピードアップするでしょう。
今回のラバーは不思議です。指の感触ではEX-8が軟らかく感じるんですけど、なぜだかDY-6の方がグルー効果が高いんですよ。
今までの「軟らかいラバー = 高いグルー効果」というのは、間違いだったのか?

グルー効果比較レポート
DY-6(赤2.2mm)
EX-8(黒2.2mm)

トップシート
DY-6(トップシート)DY-6(トップシート)DY-6(トップシート)DY-6(トップシート)DY-6(トップシート)DY-6(トップシート)
強粘着トップシートを採用しているDY-6には、
純粋な中国ラバーと思わせてくれる質感があり、
ベタベタとした感触と、指がシートから離れるときには「ネチョ、ネチョ」と、音が聞こえます。
硬さは中国製ラバーでは中間くらいでしょう。
表面で擦ることも、食い込まして掛けることも両方できるように設計してあるんじゃないですか。

粘着力テスト
スタート 60秒経過
終了 タイムは1分54秒
DY-6(強粘着)の粘着力をテストしてみました。
「デコパネ」という黒いパネルに、トップシートを下にして2〜3回ローラーを掛けます。そして、直ぐにひっくり返してスタート。
20秒、30秒では変化なし、60秒を過ぎたころに「シュシュ」と粘着ラバーが剥がれていく音が!それでも粘る粘る、さすがは強粘着ラバー(^-^) 終了を迎えたときのタイムは「1分54秒」でした。

粘着力テスト比較レポート
DY-6(赤2.2mm)
EX-8(黒2.2mm)

スポンジの特徴
DY-6(スポンジ)
中国ラバーでよく見かけるオレンジ色のスポンジです。質感は目が詰まっていて高弾力と硬質感が同居している感じです。
中国系のオレンジスポンジを見ていて、いつも同じ疑問が浮かんでくるんです。それは、手の指紋のような“線”は一体なんだろう?ということです。写真を見ていただければ特徴が出ていると思うのですが、この線は何なんだろう?
接着力をアップさせる為の工夫かな?
それとも小さな線の隙間にできる空気のポケットが、エアクッションの役割を果たすのか?
なんて・・・そこまでは考えていないかな(^-^;;

粒の特徴
DY-6(粒の特徴)
粒の特徴は、シートに対して粒の高さが低く、シートに設置する面積が大きいということです。
これはキョウヒョウVなどの強粘着ラバーに良く見られる特徴です。
そして、粒ではないのですが、シートが厚いですよね。これも強粘着バーの特徴と言えるでしょう。

粒の特徴比較レポート
DY-6(赤2.2mm)
EX-8(黒2.2mm)

ジャスポ最終結論

androから2005年秋の新商品が発売されました。
新商品リストを見て驚きましたよ。今まで高弾性ラバーやテンションラバー、極厚スポンジなど
スピードラバーを中心にリリースしていたandroさんでは考えられないんですから。
1分54秒も張り付くことのできる強粘着シートと、硬質にも関わらず異常に高いグルー効果を発揮したスポンジ、この組合わせは、中国製ラバーのワンランク上といったところでしょうか。

■androについて
androは、新たなアイデア、そして、斬新なデザインで商品リリースしてくる。
今年は、ノングルー用ラバー「クォードシリーズ」が、ユーザーの心を引き付けている。
そして、早くも次なる手を打って出る。今までのandroでは考えられない中国系ラバーを発表してくれた。
いつもユーザーを良い意味で裏切ってくれるandroスピリットで試打会も盛り上がりそうです。(2005/10/16)



ジャスポの最終結論
使用したラケットは総檜7枚合板セプティアー(Nittaku)です。
メイス(Butterfly)のスピードを少しだけ落として、打球感に厚みを加えたようなラケットです。
グルーイング1回で使用しました。

ファーストインプレッション
久しぶりに中国系ラバーを使用したのですが、やっぱり硬いね。
それと、打つ瞬間ボールがラバーに引っ付く感触が懐かしい。(この感触が独特ですよ)
ラバーの特徴を引き出せれば、楽しいレポートになるでしょう!腕のみせどころだ!


ドライブ・スマッシュ(スピード・回転量・コントロール性)の攻撃技術について
強粘着ラバーと、いうことで想像が出来ると思うのですが、ドライブの回転量に優れています。
全体的に硬い感触のラバーですから、触っただけで“ポーン”と、飛んでいく高弾性ラバーとは一味違い、
自分自身で飛ばさなければならない。自在性があるという証拠でもあります。
スピードだけで圧倒するよりも、粘り強いラリー戦(コントロールに優れているから)や、
回転の差で勝負するのに向いていると思いますよ。

スマッシュや角度打ち、といった技術が特に良かったです。
と、いうわけで、ジャスポの場合には、DY-6(強粘着)をバック面に貼りました。
それは、ラリー戦でのバックハンドは、ドライブよりも角度打ちが主体となるからです。
特に、相手コートに入るラケット角度を作り、飛んでくるボールにタイミングを合わせて押し出してやると
「これは本当に中国ラバー?」と、使っているジャスポが疑いたくなるぐらい
スピードボールスピードボールが飛び出しますよ(^-^)

竹原さんという新しい練習仲間がおりまして、その方もDY-6(強粘着)を使用しているのです。
ジャスポの場合にはドライブはスピードが出なかったのですが、竹原さんのドライブはスピードがある。
なんでだろ〜♪って、観察しているとグルーイングが半端じゃない(^_^;;
5回、6回とグルーイングですよ。レポート2でもグルー効果の良さを見たでしょ?
竹原さんは、3回を超えて、5〜6回もグルー塗ってんだもん。
どのラバーでもグルーで性能がアップすると思いますが、DY-6(強粘着)の場合には、
“ここまで違うの?”と、驚きを与えてくれるはずですよ。
ちなみに、竹原さんは“カキンッ!”と、高弾性ラバーでしょ?と、疑うくらいの金属音も飛ばしてました(^_^;


ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
笑いました。だってツッツキが飛ばないんだもん。
最初は、高弾性の時と同じようにツッツキをやってみると、ネットに届かないんです。
決して、角度ミスでネットへ落ちているんじゃなくて、届いてないの(苦笑)
しか〜しッ!ジャスポの頭のなかでは「こりゃ〜イイぞ」と、、、(* ̄ー ̄)
「オーバーするかなぁ」と、思うくらいのスピードでツッツキ!
やっぱりです。相手は完全にネットに落としました。DY-6(強粘着)は猛烈に斬れます。

20試合ほどDY-6(強粘着)を使用したなかで、しっかりと斬るツッツキを持ち上げられた記憶がないです。
そしたら全部斬れば良いじゃないかって?それだけで勝てるほど卓球は甘くないですよ〜。
ツッツキでネットさせるには、絶妙のストップで相手を焦らせて、
猛烈に斬れた鋭く深いツッツキでプレッシャーをかける。と、いうような
2段仕掛け、3段仕掛けを作らないとダメですよ。
卓球を初めて3〜4年の選手相手であれば、斬るだけのツッツキも有効だと思いますけどね(^−^)。
ストップも当てるだけではネットを越えないのです。これは◎ですよ。
だって考えてくださいよ。ストップでは、小さくすることが重要視されるでしょう。
飛ばなければ小さくストップ、プラス回転を与えることができちゃう訳ですから♪

ブロックについてですが、「若干スピードを殺しすぎるかなぁ〜」と、思います。
スピード(相手のドライブ)に対して反応ができる時には、強く・弱くも問題ないのですが、
反応しきれない時や、強くする余裕のないときのブロックが、相手コートの中間くらいに落ちてしまう。
完璧に連続攻撃の対象となりダメでした。
まぁ、これはラバーよりも、打たせた送球・反応できないジャスポの責任が大きいですね(^_^;


サービス・レシーブのスピード・回転量・コントロール性について
ここまでを読まれたら、回転量について誰も疑うことなくGoo!です。
サービスでの有効な点は、ショートサービスのやり易さがあると思います。
バックサービスで使用したのですが、ショートサービスでの回転をつけ易い、バウンドを小さくて回転量が
多いサービスを出すこともやり易いですよ(^0^)

レシーブのコントロール性も優れているものがあると思います。
下回転に対するレシーブなど、ストップ/フリック/フォアへ流す/バックへ鋭く/ナックルツッツキ/と、
どの技術もやり易いと思いますよ。
なかでも、ループドライブ(バック)が効きました。
バック側に来たサービスを、ゆっくり軽くドライブするんです。
見た目には回転がないように見えるのですが、コレが回転量多いのよ(^ー^)v
相手がオーバーするほどではないにしろ、次の攻撃に繋がるボールが返球されますよ。
こういったレシーブでのバリエーションは、得点する幅を広くしてくれるから最高ですね(^0^)

気をつけたいのは、シートの引っ掛かりが良いため、回転量の豊富なサービスに対して角度ミスをすると、
「あちゃ〜」と、いう結果になります。


こんなラケットに相性が良いと思う
基本的には、セプティアー(Nittaku)で試打しました。
相性について、気になるという意見が多かったので、馬琳ソフトカーボン(YASAKA)でも試打してみました。
正直な話をすると、ジャスポには馬琳ソフトカーボンで使用した方が良い感じでした。
最終結論と全く違うということはなく、全てにおいてスピード性能をアップさせることが出来たという意味です。
一般的には、硬いラケット、硬いラバーは相性が良くないと言われますが、、、。
やはり、使う人によって「答えのないこと」のようです。
ソフトカーボンだからじゃない?と、突っ込まれそうですが、ソフトカーボンといえ硬いと感じたのは
ジャスポだけだろうか?(そうだったらどうしよう(・_・;)
ただ、ジャスポの場合には、馬琳ソフトカーボンの方が良いと思ったということで・・・
納得してくれます?納得してください(^_^;
※ 選手1人1人が、プレースタイル/技量/体格/筋力/考え方/など違うわけですから、
全員にとって “この相性が最高”と、いうことはないと思います。



こんな貴方にお奨めしちゃう
強粘着系ラバーを使用している、または興味を持っている方にお奨めです。
価格3,360円(定価/税込)と、手が出しやすいでしょう。これなら失敗しても痛くない金額です。
グルー効果で大幅にスピードアップができるのも魅力的でしょう。
また、回転量勝負を決め込んでいる貴方を満足させられるだけの粘着力があると思いますよ。
今回は中高生だとか、レディースといった特定の選手像は思い当たりません。やはり回転系技術を意識している選手に使用していただきたいというところでしょう。 (2005/11/11)