ジャスポ最終結論

毎年、各メーカーより、多種多様のラバーが発表される。
「次はどんなラバーが発売されるのか?」
と、予想するのも卓球ユーザーの楽しみの1つである。

金丸さん(ジャスポ専属リポーター)と次世代ラバーの話になると、必ず「粘着性テンション」が持ち上がる。
名づけて「スピンテンション系ラバー」
何処にでもありそうだが、今までに無かった。
999エリートNANOは、ジャスポと金丸さんの期待に応えてくれそうなラバーなのだ!
近日中に試打を行い最終結論をだします。 (2007/6/13)



ジャスポの最終結論
使用したラケットクリッパーCR-WRB(STIGA)は、グリップ付近をソフトな打球感に残したまま、
曲線より上の打球部分をハードな加工を施しています。
繊細なボールタッチとハードヒッターをも満足させる弾道が最大の魅力です。


ドライブのスピード・回転量・コントロール性について
最高に楽しみにしていた999エリートNANOをじっくり試打しました!
粘着性トップシートで強烈な回転を生み出し、
ナノテクスポンジで最速スピードが実現できると思っていたのですが・・・

なんだか物足りないなぁ(^_^;

確かに回転力は十分と言って良いほどですが、スピード性能が弱いように感じます。


やはり、各メーカーが目指す回転とスピードの融合は「難しい」ということが感じ取れます。
単純に強粘着トップシート+高弾性スポンジを組み合わせれば良いというわけではないようです。

しかし、これだけで終わっては、「999エリートNANO=中途半端ラバー」と思われてしまいますね。
999エリートNANOの性能を引き出す為には、回転系ドライブを多用する必要があると感じます。
「スピードが出るんだ」と思い、スピードドライブに行くのではなく、
「回転を掛けたら、意外とスピードもあった」と思う方が良い攻撃ができましたよ♪

引っ掛かりの良さを感じたのは、ドライブの時。
トップシートが引っ掛かり過ぎてオーバーミスすることが多々ありました。
このトップシートの引っ掛かりの良さを最大限生かすには、ラケット角度を下へ向けることです。
そうすると、弾道が低く回転力の強いドライブを打つことができます。

ん?待てよ・・・。

ひょっとして、オーバーミスが多いのは「回転力=トップシートの引っ掛かり」+「ナノテクスポンジ=スピード」があるからなのかも・・・。

いや・・・絶対そうでしょう。
だって、考えてみてくださいよ。
キョウヒョウシリーズで引っ掛かり過ぎてオーバーミスることなんて、めったにありませんもん。

999エリートNANOって、実は凄いラバーなのかも?

オーバーミスをさせるほどのスピード力。
そして、トップシートの強い引っ掛かり。

このラバーは、もっともっと研究する価値がありそう。
そして、まだまだ未開拓のスピンテンションラバーは進化するかもしれません。


ツッツキ・ストップ・ブロックなどの守備技術について
あれ?
「ツッツキが思ったほど、斬れていない感触がする」と思いきや、相手のネットミスが多いです。

ナノテクスポンジの弾き返しが強いせいで「斬れた」という感触が手に伝わってこないです。

が!しかし!

相手選手のネットミスが多いことが回転量の多さを証明していますね(^ー^)
このツッツキの回転量は、高知県遠征でも活躍してくれましたよ♪

ブロックが不思議な感じがするんですよ。
止めるだけのブロックはそつなくこなすのは当然なんです。
で、で、で、ジャスポとしては、インパクトの強いカウンター系ブロックに期待を持っていたんです。
しかし、、、(;_;)
インパクト強くすると飛ばないよ?
なんで?
不思議です。ボールが食い込んでくる感触があるのですが、弾き返しが弱い。
これは粘着性トップシートが弾き返しを邪魔してるのかなぁ?
原因は解りませんが、強いインパクトでのカウンターブロックはことごとくネットへ掛かりました。ハァ〜。


サービス・レシーブのスピード・回転量・コントロール性について
ショートサービスでの回転の掛けやすさ抜群でした。
トップシート表面での回転を掛けると非常に強いサービスを出すことができました。

ただ、ロングサービスのスピードが弱いのが難点。
トップシートの引っ掛かりをそのままに、もう少しトップシートを軟らかくしたらスピードが出しやすくなるんじゃないかなぁ?と、思うんですよね。
スピード補助剤などをしっかりと使えば良かったかなぁ。


メリットについて
ありそうで無かった、粘着性テンションラバー「999エリートNANO」は、挑戦的なラバーだった思います。
試打を終えて、使う側が性能を引き出せなかったということも感じます。

さて、メリットとしては、回転力+スピード性能があるため、ドライブ攻撃の時に今よりも水平に近いスイングが可能になったという1点でしょう。
水平スイングが可能になると弾道が低く直線的なものになりますので、より攻撃的なプレーが可能です。


デメリットについて
やはり、挑戦的ラバーということもあり「まだまだ改良の余地有り」だと思います。
スピンとスピードの両方を追い求めすぎて、中途半端な部分も見受けられました。
しかし、このラバーが進化を続けることができれば、相当数のユーザーから指示を集めるとも感じます。


こんな貴方にお奨めしちゃう
スピンとスピードの両立を目指したい人にお奨めです。
ラバー自体はスピン性能の方が強いと思いますが、今までの強粘着ラバーに比べるとスピード性能は格段にアップしていると思いますよ。
使用してみて感じるのは、スマッシュよりもドライブを多用する選手に向くと思いました。
ドライブ攻撃を軸として、守りのときはガッチリ守るという選手には非常に向くと思いますよ。
(2007/7/18)

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